地形地質担当の植木です.私は就職委員でもあるので,今回は気象関係の進路を目指している3名の3年生と縫村先生をつれて,栃木県の宇都宮地方気象台を見学してきました.
案内をしてくれた森さんは,私と大学が同期です.8年ぶりくらいに会いました.ちなみに気象学の縫村先生は大学の後輩です.
今回の見学と写真撮影は,気象台に便宜を図っていただき,事前に許可を得ています.
まず最初に,講義室で日常の業務や採用の方法について,森さんから説明を受けました.
15時になると,ビルの屋上で雲量,雲形,視程などを記録します.快晴で暖かな天気だったので助かりましたが,普段は寒いでしょうね.台風や吹雪の時もやるそうです.
観測室,予報室を見学しました.時間ごとの天気の予想がホワイトボードに書いてあります.これを見ながら,今後の天気をあれこれ思案します.
外に出て,観測設備を見学しました.ひろびろとした芝生になっています.モグラ塚に困っているそうです.これは,自動記録の温度計.
標準木といって,生物気象用の木が植えてあります.毎日花が咲いたかを見に行くそうです.
16時になったので,昼と夜の担当の方が引き継ぎをします.さまざまな気象データを見て,今後天気がどう変わるのかを議論しています.30分くらいかかりました.シアーとかトラフとか,専門用語がどんどん出てきます.トラフとは「気圧の谷」のことですが,私はつい「海溝」を思い描いてしまいます.
「宇都宮は,晴れときどき曇り,降水確率10 %」という天気予報の裏には,多くの気象データを集め,気象データを分析し,議論を闘わせていることがわかりました.いわば「職人の技」ですね.
この中から気象に関する仕事に就く学生がでてくるといいなと思っています.宇都宮地方気象台の皆様,どうもありがとうございました.
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